パーパスとエムケイシステムのサーバーに不正な攻撃、AWSの大規模障害などクラウドサービスが相次いで停止。クラウド利用者は事業への影響をどう危機管理すべきか。

クラウドサービスは会社の業務を効率化するためには不可欠なツールになっています。しかし、業務の効率化ばかりを重視すると、サービスの突然の中止・停止、障害の発生、情報漏えいなどが発生するリスクが高まります。

事業継続リスクという危機管理の観点も考慮して、サービスを提供する会社を選択する必要があります。

危機管理、事業継続リスクの側面を重視すると、万が一に備えて、アナログでも業務を進められる環境や情報は残しておいたほうようにはしておいた方がよいと思います。

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ジェイ・エス・ビーから営業秘密である顧客情報27万件を不正取得した元従業員が不正競争防止法違反で逮捕。個人情報の不正取得はこうして発覚する。

個人情報の漏えいは顧客からのクレームがきっかけで発覚することがある。「情報が漏えいしたかもしれない」と気がつけるためには、クレームを集約する体制を整備、機能させることが必要です。

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フジテック前会長が社外取締役5人に5億円の損害賠償を請求する訴えを提起。社外取締役に求められるガバナンス上の役割は何か。

フジテックと内山前会長が疑わしい取引をしていたのではないかと投資家オアシス・マネジメントから調査の要求があり、調査の結果を受けて、今度は社外取締役によるガバナンスが効いているかが問題になっている。

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東京オリンピック・パラリンピックでの談合事件に関し、電通グループが調査報告書を公表。不正・不祥事を予防するために必要なコーポレートガバナンス体制の内容を整理する。

電通グループの調査報告書では、過剰なまでのクライアント・ファーストの偏重ともいうべき組織風土が問題点として指摘されました。組織風土を改善するためには、結局は、コーポレートガバナンス体制の整備、機能が必要です。コーポレートガバナンス体制の整備、機能は、マニュアル的にひととおりの形を整えれば済むものではなく、他社事例や社内他部署で起きた不正を自分事に置き換えられるような意識改革、コンプライアンス違反を評価しないという人事評価など、会社が本気で動くことが必要です。

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日本共産党の申し入れで「水着撮影会」が中止に。表現活動・営業活動に対して政治的圧力やクレームを受けた場合、会社は危機管理上どう対応すべきか。

表現活動、営業活動に対して政治的圧力やクレームが入った場合、安易に屈することは「政治的圧力やクレームを言えば、応じてもらえる」と理解され、次なる政治的圧力やクレームを招きます。テロや恐喝に屈することが次のテロや恐喝の呼び水になるのと同じです。

安易に屈して、それによって自社や関係者に損害が生じたときには、その損害について会社が責任を負わなければならない事態に発展することを理解し、「昔ながらの危機管理」を踏まえた対応をしましょう。

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尼崎市が全市民46万人分の個人情報を記録したUSBメモリを紛失した委託先に2950万円を損害賠償請求。個人情報漏えいの被害を受けた場合に講じるべき危機管理対応。

BIPROGYが無断で再委託・再々委託したことをきっかけに、尼崎市民46万人分の個人情報が記録されたUSBメモリが紛失された。これに対し、尼崎市が2950万円を損害賠償請求することは危機管理として適切です。危機管理広報も見事です。

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スシローが迷惑動画で6700万円の損害賠償を請求する訴えを提起。SNSの不適切投稿で被害を受けた会社はどのような責任を追及すべきか。

SNSに不適切な投稿をされた場合、会社は被害者です。

危機管理の観点と取締役・取締役会の経営判断の責任の観点から、対外的な信頼を回復するための危機管理、社内での懲戒処分、威力業務妨害罪や偽計業務妨害罪などの刑事上の責任追及、会社の損害を取り戻すための損害賠償請求など民事上の責任追及をすることは必須だと捉える必要があります。

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ガリバー、日本コンクリート、エーザイとランサムウェアの被害が相次ぐ。他社は危機管理のシミュレーションに取り組む機会と捉えよう。

ガリバー、日本コンクリート、エーザイで起きているランサムウェアの被害を対岸の火事として眺めるだけではなく、自社の危機管理のシミュレーション材料として用いよう

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2020年3月のスチュワードシップ・コード改訂が今年の株主総会に緊張感をもたらしている。取締役・取締役会は機関投資家の議決権行使基準をより意識することが必要です。

上場会社の取締役・取締役会は、機関投資家の議決権行使基準を無視することはできない。企業価値の向上、内部統制(ガバナンス)、多様性(企業の社会的責任(CSR))には特に意識する必要があります。

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